設計、デザイナーなど、自分の仕事について。

最近、色々な人に自分のつとめる事務所のことについて説明する機会が増えたからか、店舗デザインをするこの事務所について
ある程度客観的にまた自分で見つめ直しています。

他の“設計デザイン事務所”と称されるところは勤めた事がないけれど、どうやらここは仕事の請け負いの形態や完成に向け進んでゆく
過程も結構特殊な事務所だろう、とのこと(所長である私のボス自らそう言っています)。


実際に私のやっている仕事、大雑把ですが、、。
毎日Macに向かってCADソフトともろもろを立ち上げて どう材料が組み上がるのか想像しながら そう そんな想像ばかりです。
排他的なアバウトな会話の中から0の状態かもしくはボスのスケッチから お客さんに提案する物件の具体的な図面をCADという道具で作ったり、
場合によってはそれをもとにクライアントさんが工事関係者と会議で決定事項を確認したり、のそんな資料作りに相違ないのです。


(というか書いていて改めてそういうことに関わっているんだ、と気が引き締まる思いです)


ボスにはアシスタント的な立場を求められたり(口では言わないけれどそんなかんじ)、いちプロとして見解を求められたり
(自分ではまだまだ自信を持ってデザイナーですなんて名乗れないですが)、そうかと思えば店舗の本棚を造作する為の木材の塗装を1日大工さんの
工房でやったり、一生懸命杉材をカウンターに1枚1枚貼付けて行ったり、、、なにかと地味で黙々と進めてゆく作業も多いです。


デザイナー、この言葉の響きが迷惑なときが多々あります。
きらびやかで派手派手しいイメージが付きまとうであろうこの言葉、きっとファッション業界に影響されているのか?と勝手に考えたのですが、それか
実際にそんなイメージに憧れているデザイナーと称す人たちの幻想なのだ、と思っています。


あくまでも自分は「作業」ではなく「仕事」を積み重ねてそれに評価や対価がついてくる「職人」というかんじのデザイナー という感じです。
うんうん、こんなかんじ。すみません、地味なのですね本当に。あとはお客さんとコミュニケーションすることが1番ですね。


この1年で身に付いたことは


・何をするでも最初に『結果こうなりたい、在るべき姿』を強く描くこと
・なんとか理想に近づく為に物理的時間的に無理な事でもその限界までギリギリ近づくこと
 不可能を可能に、というかデザイナーってここを超えないとダメだなーの瀬戸際をいつも
 考えさせられる
・自分の限界、ではなくて持っている力全てで足りなくても何かをどうにか持ってしてなんとかすること
・常に考えること (建築オタクになれ、そういう一言にまとめられるそうです)

あとは、パーソナルな部分が本当に大事な仕事だな、とも気づきました。


建築は一生“学び”。
面白いですよ。